『太るため』の~トレーニング~
あなたは筋力トレーニングをしていますか。太るためには、筋力トレーニングが非常に効果的です。
痩せている人の多くは、体脂肪率が低い(体脂肪があまり付いていない)ので、少し筋肉が増強されると、比較的効果が早期に現れます。
ここでは、痩せている人が比較的に簡単に、かつ、早期に筋力トレーニングの効果を出すためのコツを書いていきたいと思います。
1 トレーニングの概要
1-1 自重トレーニングをする。
痩せている人は、少ないトレーニングで、大きな効果をできるだけ早く発現させる必要があります。
そのためには、ボディービルダーのような細部の筋肉までを鍛えるのではなく、大きな筋肉を鍛えます。
なので、まずは自重(自分の体重)による筋トレが有効です。
自重トレーニングで代表的なものが、
①腕立て伏せ
②腹筋
③背筋
④スクワット
⑤カーフレイズ(かかとの上げ下げ)
あたりだと思います。
1-2.胸や腕を鍛える
腕立て伏せといっても、手の位置により鍛えられる部位が異なります。
簡単に言うと、手を肩幅より拳(こぶし)2個分くらいずつ広めにつくタイプと、肩幅くらいにつくタイプ。
肩幅より拳2個分くらいずつ広めに手のひらを置いて、腕立て伏せを行うと主に大胸筋(胸の筋肉)が刺激されます。
大胸筋は大きい筋肉のため、少しでも大きくなると、見た目での変化が分かります。
2週間、しっかり続ければ、確実に変化がみられるでしょう。
一方、肩幅くらいに掌を置いて、腕立て伏せを行うと上腕二頭筋(腕の肘から肩までの筋肉)が主に刺激されます。
大胸筋に比べて小さい筋肉のため、すぐには、鏡を見て効果を実感できないでしょう。
ただ、Tシャツ等を着た時に、袖口がバフバフ(スカスカ)だったのが、少しずつなくなる感覚を感じられるでしょう。
上腕二頭筋は2週間では、はっきり言って効果は出ません。
3か月くらいは頑張って続けましょう。
因みに、一回のトレーニングで両タイプの腕立て伏せができない場合は、トレーニング日をずらして行うことが望ましいです。
また、どちらか一方のタイプをやっても、筋肉の連動に伴い、それなりにどちらも少しではありますが鍛えられます。
なので、最初にやり始めるトレーニングとしては、大胸筋を鍛える肩幅より拳2個分広めに手を置くタイプの方が良いでしょう。
■ Point ■
どこの部位を鍛える場合でも共通することですが、どこの筋肉を鍛えているのか意識してトレーニングを行いましょう。
1-2.腹筋を鍛える
腹筋といっても、やり方により鍛えられる部位が異なります。
簡単に言うと、あおむけで寝転がり、頭だけを持ち上げておへそをのぞき込むタイプと、頭だけでなく背中を持ち上げるタイプ。
頭だけ持ち上げておへそをのぞき込むタイプは、腹筋の中でも上部の腹直筋(上の方)と腹横筋(インナーマッスル)が刺激されます。
痩せている人は、もともと体脂肪が少ない方が多いと思うので、腹直筋(上の方)を鍛えるだけで、結構、腹筋が割れていると実感できると思います。
頭だけでなく背中を持ち上げるタイプは、腹筋全体が(下の方も十分に)刺激されます。
さっくり言うと、頭だけでなく背中を持ち上げるタイプのトレーニングをした方が、バランスよく鍛えられます。
■ Point ■
腹筋のトレーニングは、腕の反動を使ってしまうことが多い。
腹筋への刺激が激減してしまい、トレーニングをしても無駄な努力になってしまう。
手を胸の前でクロスさせて(又は、ボールなどを抱っこするイメージで)腹筋トレーニングすることをお勧めします。
■ Point ■
ボール等を用意する場合は、そのボールに自分へのメッセージ(例えば『腹筋 命』など)を書いたりして、モチベーションを上げるのも良い。
1-3.背筋を鍛える
背筋といっても、これもやはりやり方によって鍛えられる部位が異なります。
ただ、背筋は鍛えても、中々自分で確認することができないことから、トレーニングを怠りがちになります。
しかし、Tシャツを着た時の背中部分の張り方も違いますし、体のバランスを考えると背筋は極めて重要な部位になります。
なまけずに頑張りましょう。
家で手軽にやるには、うつ伏せで寝てから、右足と左手を同時に上げる⇒左足と右手を同時に上げるを繰り返すといったもの。
適当にやるのではなく、どの部分が刺激されているのかイメージしながら進めましょう。
ただし、このトレーニング(背筋全般)は、腰痛を抱えていたり背中が痛い場合は絶対に無理をしないようにしましょう。
必要に応じて、医療機関を受診してください。
別の背筋を鍛える方法として考えられるのは、家の中にぶら下がれるものがあればいいですが、なければ公園に行って、鉄棒にぶら下がりましょう。
そして懸垂(けんすい)をします。
懸垂といっても、上まで行ったら、鉄棒が頭の後ろに来るように体を持ち上げます。
これはかなりハードです。
日頃からやっていない人は、恐らくできないでしょう。
ただ、これができないから鍛えられないのではありません。
ぶら下がったら、その後、上に上がろうとしてください。全然身体が上がらなくても、筋肉は刺激されます。
身体が上がらなくとも、懸垂を10回繰り返すイメージでやりましょう。
これも、慣れると少しずつ上がるようになっていきます。(とはいっても、鉄棒の上まで頭が上がるのは、中々時間がかかりますので、焦らず続けます。)
ぶら下がることは、身体をリセットするのにも良いです。
胃や腸にもいいです。
1-4 太ももを鍛える
太ももを鍛える方法も色々あると思いますが、私はこれと決めています。
スクワットです。
しゃがむ⇒立つ⇒しゃがむ⇒立つ
を繰り返すのです。
ふらふらしてしまいそうな場合は、椅子の背もたれに手を掛ける等、身体を安定させてやりましょう。
また、前かがみになるなど姿勢が悪くなってしまいがちです。
壁にシール等の目印を、自分の目線の高さくらいの位置に貼って、それを見ながら、”しゃがむ⇒立つ”を繰り返すと良い姿勢がキープできます。
スクワットでは、大腿四頭筋(太もも)に刺激を与えることができます。
大腿四頭筋も大きな筋肉なので、痩せている方には絶対に鍛えてほしい部位になります。
痩せえている人は、太いパンツ(ズボン)を身に着けると、ダボダボとなってしまい格好悪かったり…。
また、スキニー(細身)のパンツ(ズボン)を身に着けると、細すぎてそれはそれで…遠慮しがちになります。
ただ、トレーニングの結果を確認するうえで、パンツ(ズボン)の”あまり”(自分の足との隙間)を確認することは一つの目安(重要)になるので、しっかり”あまり”を覚えておきましょう。
恐らく、2週間で太ももの太さに変化が現れると思います。
1か月継続できれば、確実に変化に気づけると思います。
太ももの別の鍛え方として、 踏み台昇降も、少しおススメです。
踏み台昇降とは、階段を”1段登っては降りる”を繰り返すトレーニングです。
太ももを高く上げることを意識します。(高く上げないと、効果は薄れてしまいます。)
このトレーニングは、同時に心肺機能を鍛えることができるのでお勧めです。
ただし、心肺機能に異常がある方は控えるようにしてください。
(場合によっては、医療機関に相談してください。)
1-5 ふくらはぎを鍛える
ふくらはぎを鍛えるには、カーフレイズ(かかとの上げ下げ)が一番手軽で良いと思います。
カーフレイズでは、下腿三頭筋、腓腹筋、ヒラメ筋が刺激されます。
方法は、壁際に立ち、壁に肩の高さくらいのところに手を置き、身体のふらつきを抑えるようにします。
片足で立ちます。
つま先立ちになるようにかかとを上げ、限界まで上げたらその後かかとを下ろします。
これをひたすら繰り返します。
テレビを見ながらでもできますが、初めのうちは、どの部分に刺激があるのか確認しながら行いましょう。
また、平らな床で行うのも良いですが、週刊ジャンプや週刊マガジンのような厚さ2cmくらいの雑誌などの上に立ち、かかとを上げ下げするのも良いでしょう。
(かかとを下ろしたときに、かかとが宙に浮くようにし、アキレス腱を伸ばす感じで行うと、筋肉の可動範囲が大きくなって、より効果的なトレーニングができます。)
これも、1か月くらい継続すると、少しずつ効果が現れてくると思います。
ふくらはぎを鍛える別のトレーニング方法として、縄跳びをつま先だけで行うと、ふくらはぎの筋肉が刺激されます。
さらには、片足で、かつ、つま先で縄跳びを行えば、もっともっと効果的です。
■ わたしの失敗 ■
カーフレイズを調子に乗って2日連続してトレーニングをしたら、3日目に膝裏が激痛です。
しかも、筋肉痛ではなく、筋を傷めるというチョットあほなことをしてしまいました。
別の部位を鍛えたくても、意外に影響が大きく、トレーニングを控えざるをえませんでした・・・。
無理は絶対しないようにしましょう。
2 トレーニングを行うにあたって
以下のことを必ず行います。
①トレーニングをする前には、自分の体調を十分に確認する。
体調が悪いのに無理をするのはいけません。
②自分の確認目標(心構え)を確認しましょう。
目標をを確認することはとても重要です。
自分の目標を確認することで、自分への甘えを振り切るとともに、プラス思考することも改めて確認します。
(プラス思考…苦しい時⇒『これを乗り切れば自分の殻を破れるんだ』と思うこと等々)
③身体を温めるとともに、準備運動をする。
怪我をしたら継続云々と言っていられません。
また、トレーニングを効果的に行うために、身体の可動域(動かせる範囲)を大きくしておきます。
④とは言え気楽に
①~③は、トレーニングを始めた頃は意識してやらなければなりません。
しかし、トレーニングを継続すると、いつの間にか癖になっているはずです。気楽にいきましょう。
⑤トレーニングの動作はゆっくり
筋力のトレーニングを行う際は、原則、ゆっくり行い、動きも大きくするように心がけます。
例えば、
腕立て伏せを、早く行うと10回は楽勝!
でも、ゆっくり行うと5回くらいでキツイ!!ってこともあります。
回数にこだわりすぎず、ゆっくりと、しっかりと筋肉に刺激が伝わることを重視してください。
3 まとめ
日頃の忙しさで、細かいところまで中々実践することは意外に難しいと思います。
しかし、一つ一つがとても大事なことです。
痩せている人は、できるだけ大きい筋肉から鍛えるようにすると効果が早期に現れてモチベーションの向上につながります。
継続することが大事ですので、頑張りましょう。
また、身体に異常を感じた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
相談できるドクターを見つけることができたら、とても幸せになれるでしょう。